【リフォーム豆知識】トイレ交換工事の前に知っておきたいこと~施工の時間・手順・メリットについて徹底解説!~

費用以外も気になる!トイレのリフォーム工事ってどんなことをするの?

住宅設備の工事についてご検討中の方もいらっしゃると思います。

あるお客様からご実家のトイレ交換のご相談をうけた時、ご高齢のお母さまが、「長い時間お手洗いを使えなくなると困る…」とつぶやかれました。

みなさん、真っ先に気になるのは、「費用」と思いますが、先ほどのお母様のように、実際施工するにあたり、どのくらいの時間・期間、その場所を使えなくなるのか?
工事では、具体的にどんなことをどんな風に気を付けて施工しているのか?

実際のところ、費用以外も、どうなの?という疑問、ありませんか??

もちろん、施工するお宅によって条件が違うのですが、今回はトイレ交換工事にかかる時間のだいたいの目安、施工の実際や、メリット、工事前に知っておきたいことをいくつかまとめてみました。

1.トイレ交換工事にかかる時間

便器交換のみ:平均2~3時間
便器交換+その他の工事(配管交換・内装工事等):半日~1日
便器交換+大工工事+その他の工事;1日以上

単純に便器交換のみ、だと平均2~3時間です。
既存の便器をはずす時や新規便器の設置によほど手間取ることがない限りは、上記の時間内で終わることが多いです。
ただし、配管の交換や内装工事など、他の工事がセットになると、かかる時間は当然長くなるので、半日~1日となります。
また、古い建物や、漏水等でトイレ内の大工工事(床工事)が必要な場合は、1日では完了しない場合が多いです。
使用できないと困る場所なので、基本的にはその日中に完了します。

2.トイレ交換工事のメリット

トイレ交換工事のメリット

・便器自体が新しくきれいになる
・最新機能
 - 省エネ効果で節水になる
 - 消臭や自動洗浄などで清潔を保てる
 - 掃除が楽になる

メリットとしてはもちろん、便器自体が新しくきれいになります。
また、新しい製品だと、最新の機能が搭載されているので、省エネや消臭、自動洗浄や、製品によってはあらかじめ洗剤をセットできて、お掃除の手間を減らせるものもあります。

3.事前に知っておきたいこと

逆に、工事前にはわかりにくい、知っておきたい注意点もいくつかあります。

トイレ交換工事事前に知っておきたい注意点
・便器のみ交換すると、前につけていた便器のあとが出てくる
・便器の大きさによってはトイレの空間が狭くなる
・便器の素材によっては、お掃除に注意が必要
・リモデル便器での詰まりやすさ

・便器のみ交換すると、前につけていた便器のあとが出てくる
便器のみを交換すると、床の素材によっては、前についていた便器のあとがそのまま表に出てしまう可能性があります。ご予算や工事に割ける時間にもよると思いますが、トイレの工事では床材の交換をお勧めすることが多い理由の一つがこれです。
気になる方は、床材も一緒に交換することで解決できます。

・便器の大きさによってはトイレの空間が狭くなる
古いトイレから新しいトイレにした場合、大きさやデザインがが変わることが多いので、場合によってトイレの空間自体が若干狭くなる、または狭く感じることがあります。
気になる方は事前の大きさについてしっかりご確認ください。

・便器の素材によっては、お掃除に注意が必要
便器の素材は陶器が主流ですが、最近では陶器以外の素材を使用している商品もあります。
その場合は、陶器に比べ傷つきやすく、掃除用具の形状によっては汚れやすくなるものもあるので注意が必要です。その場合は、固いブラシなどではなく、スポンジ状の掃除用具等、素材にあった掃除用具の準備が必要になります。

・リモデル便器での詰まりやすさ
排水アジャスター(※)を使用する分、下水管に排水されるまでの曲りが増えたり、アジャスター自体の管径がそれほど大きくないため、若干詰まりやすくなることがあります。こちらは、メーカーの改良により、かなり改善が進んでいますので、普通に使用する分には、心配はほぼありませんが、少し頭に入れておいていただけると、良いかと思います。

※排水アジャスターとは:便器交換などで、交換する新しい便器の排水する穴と排水管の位置が合わない場合に使われます

これらのメリットや、事前に知っておきたいことなどは、ご提案や現地調査の際に、できる限りお客様にお伝えしていますので、安心してお任せください!

4.実際のトイレ交換工事の作業手順

実際の職人さんの作業をご紹介します。
こちらは先日、弊社ショールームのトイレ交換の工事の様子です。
使用していた便器が故障したため、便器のみ交換しました。

1)既存の便器の撤去

まず、故障している便器をはずします。
給水と排水の配管をはずし、暖房便座などの電気器具がついてコンセントをはずします。
床についているボルトもはずして、動かせる状態にします。

器内の水は抜いていますが、汚さないようにビニールで養生しています。

取り外した便器は処分しすま。
※この便器はタンクレストイレだったため、タンクはありません。便座はすでにはずした状態になっています。

こちらが便器を外した床の状態です。の穴に排水管をつないで汚水を下水に流しています。
(一部のマンション等では、排水芯が床ではなく、壁を通っている場合もあります)               

この写真ではきれいになっていますが、実際にはこの管にもPシールガスケットというシーリング部材(入れ歯安定剤のようなものです)をつけて、水やにおいの漏れを防止しています。

2)新しい便器の準備

こちらが新たに設置する便器です。こちらの便器はタンクがつくタイプで、リモデル便器(リフォーム用の便器)です。
梱包を開封すると、中に必要な部品が入っています。
※リモデル便器は排水管の移動工事無しに便器交換ができる仕様です。

3)寸法、取付位置の確認

中に必要な寸法等が書かれた型紙が入っています。  型紙をあてて、取付寸法を確認しています。

次に型紙を床にあてて、取付位置を確認します。

4)排水部材の組立て

取付位置が決定したら、排水部材の組立をします。

左のグレーの部材が使用する排水部材です。
リモデルではない便器で便器交換する場合は、で囲ったフランジという部材のみ取り付けます。
で囲った部材が、排水アジャスターという部材です。本来写真の黒い穴(排水口)の位置をずらす工事が必要な場所でも、このアジャスタを使うことにより、配管の移設工事が不要になります。

接着剤で部材をくっつけ、組み立てていきます。

真ん中の長いパイプは、現場によっては切り詰めます。

今回は切り詰め無しでの取付です。

排水管を組み立て終わったら、シーリング材の装着です。
この茶色の部材が、むぎゅっとつぶれる形で隙間を埋め、汚水や臭いの漏れを防ぎます。

5)排水部材の取付け

ここで排水部材を取り付けます。この部材はボルトで取り付けます。右の写真が取付後。
この上に便器がのります。

6)新しい便器の取付け

便器を付けるとこうなります。

下の部材は完全に見えなくなります。

次はタンク(便座一体型)の取付です。

便器とタンクをつなぐボルトと、タンクからの
水漏れを防ぐパッキンを取り付けます。

タンクをのせたら、ボルトを下からナットで固定します。

7)完成!

新しい便器の取付が完了!
リモコン等があれば取付をします。

あとは排水の確認をしっかりし、工事の終了です。

今回は便器の取り替えのみでしたので、2時間程度で工事が終わりました。

ご相談の多いトイレリフォーム。使う頻度が多い場所だからこそ、工期もなるべく短く施主様のご負担が少ない形で工事を行います。
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